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時代を読む

データも目的がはっきりしなければ意味が無い

  1. 今日は、昨日書きました、マネーボールの本から抜粋します。「目的を持って、データを見ること」野球でもビジネスでも、投資でも大事ですね。

  2. スカウト業界にはポールの興味をそそる特徴がいくつかある。第一に、野球経験があるスカウトはつい、必要以上に自己経験と照らし合わせて考えようとする。自分の体験こそ典型的な体験だと思いがちだが、実際はそうでもない。第二に、スカウトは選手のいちばん最近の成績ばかり重視する傾向がある。最後にやったことが次にやることだとはかぎらない。第三に、目で見た内容、見たと信じている内容には、じつは偏見が含まれている。目だけに頼っていると錯覚に陥りやすい。誰かが錯覚に惑わされているとき、現実を見据えられる別の人間にとっては金儲けのチャンスだ。野球の試合には、目に見えない要素がたくさんある。

  3. アンダーソンは、軍隊流の厳格さで、打撃の鉄則を組織全体に浸透させた。鉄則は3つ。
    1. 打者はすべて、1番バッターの気構えで打席に入り、出塁を最大の目標とせよ。
    2. 打者はすべて、ホームランバッターを放つパワーを養え。本塁打の可能性が高ければ、相手ピッチャーは慎重になるので、四球が増え、出塁率が上がる。
    3. プロ野球選手になれるだけの天賦の才がある以上、打撃は肉体面より精神面に深くかかっていると心得よ。少なくとも、教わることができるのは、精神的な要素のみである。

    メジャーチームは神聖な存在で、メジャー経験のない者は口に出せない状態だった。アルダーソンは、そんな慣習はばかげている、上が決めた命令や規律がそっくりそのまま行きわたるべきだと思っていた。「組織の運命を中間管理職にゆだねるなんて、ほかの世界では考えられない」

  4. 1997年の『野球抄』第3号にはこんな記述がある。
    《打撃の評価は、選手が狙いどおりに成功したケースや、得点を入れようとして入れたケースだけを対象にすべきてある。ところが、これを認識している人間は驚くほど少ない。メジャーリーグが公式発表する攻撃データにしても、いちばん上に載っている(すなわち最も評価が高い)のは得点が多いチームではなく、平均打率が高いチームだ。しかし当然ながら、攻撃の真の目的は打率を上げることではない》

    《投資かも野球人も、信念と偏見に引きずられているんです。極端なことをいえば、そういう人たちをみんな切り捨ててデータだけを頼りにすれば、どんなにか有利でしょう。株式市場では多くの投資家が、おれは他人より賢い、市場そのものにはどうせ知恵がない、ただの惰性で動いているようなもんだ、と考えています。球界でも多くの関係者が、おれは他人より賢い、グラウンド上の試合はおれが思い描くとおりの仕組みで進行している、と信じています。ところが株式市場では、個人の認識や思い込みよりも、日々のデータのほうが尊い。野球だって同じです》

  5. ドラフトの歴史を調べたところ、《高校生選手より大学生選手を指名したほうが、はるかに、笑ってしまうほどはるかに、価値のある投資といえる》ことがわかったという。「高校生選手の方が将来スーパースターになる可能性が高い」という野球界の常識は、またしても迷信だったわけだ。なぜ球団がこの事実を受け入れないのか、ジェイムズには理解できなかった。

  6. 打席ひとつずつが小さな試合のようなものであり、勝率はつねに変化する。

    「マネー・ボール」
    奇跡のチームをつくった男マイケル・ルイス著より抜粋

Have a nice weekend!

[2004.10.08]

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