本田宗一郎語録
・人生はスピードによって決まる
私は昔からよくいわれる「石橋を叩いて渡る」ということはやらない。
石橋だったら、叩かずに渡ってしまう。
大丈夫だと思ったら時間をかけない。
スピードを重んずる。
私は、スピードによって人生というものは決められていると信じている。
われわれには、神様から与えられた一定の人生しかない。
それゆえ、与えられ、限られた間に、自分の要求をどれだけ満たすか
ということが人生の最大目標であるから、
それにはスピードが絶対必要である。
(そう言えば、昔、早口だった人にしばらくぶりに話を聞いた。
すごくゆっくりしゃべるのにびっくりした。
年齢とスピードを実感しました。)
・成功は失敗の回数に比例する
人生は「見たり」「聞いたり」「試したり」の3つの知恵で
まとまっているが、その中で一番大切なのは「試したり」である。
ところが、世の中の技術屋というのは見たり、聞いたりが多くて、
「試したり」がほとんどない。
私は見たり聞いたりするが、それ以上に試すことをやっている。
その代わり失敗も多い。
失敗の回数に比例して、成功しているということもいえる。
みんな失敗を嫌うもんだから、成功のチャンスも少ない。
・嫌いなことは自分でやれ
僕は、ずいぶん部下には無理も言った。
しかし、嫌なことは自分が真っ先にやるという主義を貫いてきた。
こんなこともあった。
輸出の話をしようというんで、外国人を浜松につれていって、
芸鼓さんを呼んで、ワァワァ騒いだんだ。
そのうち、その外国人が入れ歯をなくした。
便所に落としたらしいって言う。
この料亭のツボは、ものすごくデカイからね。
不注意にかきまわしたらたいへんだよ。
もぐりこんで見当つけてね、ソーッとかきまわしたらあったんだ。
あのときは嬉しかった。
ああゆうことは、他人には頼めないんだよ。
誰だって嫌なもんだもの。
俺だって嫌なもんだが、なくなったら困るよ。
俺がいけば、丸く納まるものな。
スパナで部下の頭を殴ったり、藤沢も口やかましく
怒鳴りつけたりしたけど、脱落者が出ずについてきてくれたのは、
僕も藤沢も、人に好いてもらっていたからだと思う。
好いてもらうには、嫌なことを自分が真っ先にやらにゃあね。
・芸者とお嬢さんを見分ける眼
デザインする人は、どういうセンスが必要かというと、
たとえばここに芸者さんとお嬢さんがいて、
二人に同じ着物を着せるとする。
大体は、こちらが芸者でこっちはお嬢さんだとわかる。
ところが、どこが違うかといわれたら返事できないだろう。
大衆は、品物のどこがいいか悪いかわからないけれど、
いいか悪いかだけは見抜く力をもっている。
けれど、デザインする人がそれであったら困る。
どこの線が生きているとか、芸者さんは手の使い方が違うとか、
着物を着る襟足のところが違うとか、いろいろ違うことがあるはずである。
ただ大衆は、それをつまみ出せないだけである。
デザインする人がそれをつまみ出せなかったら、絵にもならないし、
デザインもできない。
以上、過去のメモからです。
出典不詳、すみません。
来週は、もう師走、先生も走る忙しい日々。
これも死語になりました。
では良い正月を、おっと違った、週末を!
[2009.11.27]

