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今の時代、「分社経営」は有効な経営手法なのだろうか?

  1. 私は、若いころから、分社経営に興味を持っていました。
    「会社の中に会社を作る」という分社経営のモットーも気に入っていましたし、従業員に経営マインドを植え付けるのに最も役立つと思っていたからです。

  2. 昔、もう20年以上前になるでしょうか。
    その頃、個人的に注目していた会社がありました。
    その会社は、分社経営で、一世を風靡した会社でした。その会社のねらいは、もちろん従業員のモラールアップと経営者の育成でした。
    当時、その会社に先輩がおりましたので、「どうですか?」と分社経営についての質問をしたところ、「全部成功するわけではない。でも、1個でも成功すれば良いんだよ」との答えに、成程と思ったことを今でも覚えています。

  3. ところが、最近その会社の幹部の方とお会いする機会がありまして、分社経営について尋ねましたところ、「今は方針を変えて、逆に統合している」
    「その理由は、経営環境が変化して、こんな複雑で高度な社会になれば、小さな分社では経営資源が分散され、力が出てこない。統合して、全社的に対処しなければ競争に勝てない」との返事でした。

  4. 私も、最近では、業際がはっきりしないで、鉄砲玉がどこから飛んでくるかわからない今の時代、経営資源と経営情報が限定される分社経営では、勝てるのかなと思っていましたので、成程と納得したのですね。
    特に中小企業は、そうでなくても経営資源は限定的です。それをさらに細分化する戦略は今の時代どうなんでしょうか?

  5. 同じ意味ですが、ホールディングス(持株会社)も、両刃の剣のような気がします。
    ホールディングスは、「純粋持株会社」と「事業持株会社」がありますが、目的をきちんともたないで、流行だけで移行しますと、中途半端に終わるというケースになりがちです。
    特に純粋持株会社は、「特定の本業を持たない親会社」、「本業のしばりから脱した会社」、「共通語は財務数値だけ」(『持株会社と日本経済』下谷政弘著 岩波書店)と言う会社ですから、エンドレスな組織になりがちで、本業脱皮、新事業創造になればいいのですが逆に、「本業喪失」(同)、あぶはち取らずになる恐れもあるからです。

(「TSUJI・HONGO's SCOPE 7月号」より転載)
ほんごうでした

[2010.07.06]

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